日経テクノロジーでBlackBerry Passportが取り上げられた!

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日経テクノロジーにて、iPhoneからBlackBerryに乗り換えたという記事です(#^^#)
日経テクノロジーでBlackBerryのみの特集記事は2014/2/25以来となっていてとても貴重な記事なので是非ご参考に☆彡
 
以下引用(日経テクノロジー)
分解スペシャリストが見た!スゴイ製品その中身

【私がiPhoneに別れを告げ、BlackBerryに乗り換えた理由】
柏尾 南壮(かしお みなたけ)
フォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ ディレクター
 

本連載で以前にも書いたことがあるが、筆者はカナダBlackBerry社のスマートフォン(スマホ)「BlackBerry Passport」を愛用している(関連記事)。BlackBerryといえば一昔前に一世を風靡(び)したブランドというのが一般的な印象だろうが、別段、目立つために人と違うものを使っているわけではない。「ポチポチ」と勝手に呼んでいるBlackBerryの物理キーボードが好きなのだ。
 筆者はタッチパネルとの相性がイマイチで、物理キーボードの方がはるかに速くタイプできる。今回はiPhoneが日本を席巻する中で、筆者が現在のBlackBerryに巡り合うまでのいきさつと、愛するBlackBerry Passportの中身を紹介したい。なお、分解したBlackBerry Passportは、画面が損傷したものを安価に入手した。筆者の愛用機とは別モノなのでご安心いただきたい。
BlackBerry Passportの外観
本体裏に記載されたID番号
SIMフリー(Unlocked)端末である
「iPhone、使っていてどうですか?」――。こう尋ねられると、いつも答えに窮してしまう。筆者のiPhone歴は半年以下、しかも満足に使いこなせずギブアップしてしまったのだから。モノを壊して部品を調べるのは得意だが、スマホのソフト攻略法や便利機能については、お恥ずかしい限りだが全くダメである。
 パソコン並みの性能を持つスマホは多機能だ。電話に加え、画面を操作するだけで、映画、音楽、カメラ、ゲーム、読書、ショッピング、支払い、メールチェックなどいろんなことができる。それだけスマホの使用時間が増える。ある目的で操作していたはずが「ついでに○×をチェック」となり、結果として長時間をスマホに費やすことになってはいないだろうか。
 筆者のスマホ用途はガラケーで十分と言えるほど単純だ。電話が最も多く、毎日使う機能は、目覚まし時計、カレンダー、パソコンのメールチェック(読むだけ)、SMS(ショートメッセージ)ぐらいである。カメラやSNSはたまに使う程度。インストール済みのアプリも、航空会社の予約アプリや海外で重宝する配車サービスの「Uber」、インターネット電話の「Skype」など数個だけ。このため1日を通して、スマホを見る時間はほとんどない。
 
BlackBerry Passportを分解したところ
正方形の液晶パネル(ジャパンディスプレイ製)がユニーク
BlackBerry以前、筆者はフィンランドNokia社のやはり物理キーボード付きスマホを長年愛用していた。だが、スマホメーカーとしてのNokia社は、世界一の座を譲ると共に急速に勢いを失った。残念ながらNokia社は2008年に日本でのスマホ販売から撤退。筆者はその後も次の端末が決まらないまま、同社のスマホを4年ほど使い続けた。当時はバッテリーを自分で交換できる機種が多く、Nokia社のスマホ用バッテリーをわざわざ取り寄せたりしていた。
 そんな中、iPhone 5sが2013年秋に登場した。iPhoneを一度も使ったことがなかった筆者は、10万円近い金額に目の玉が飛び出るような思いをしながら購入した。
機能別に色分けしたメーン基板(PCB#1)
通信と電源エリアの面積割合が大きい
Nokia社のスマホからiPhoneへの引っ越し方法は第三者のWebサイトで解説されており、電話帳やスケジュールなど問題なく移行できた。それより、ポチポチの物理キーボードに慣れた筆者にとって想像を絶するほど苦労したのが、iPhone 5sのタッチパネル操作だった。
 横向きにした画面にフルキーボードを表示して使ってみたものの、物理的なキーをグッと押してしまう癖が付いており、ミスタッチと相まって入力が非常に遅い。タッチパネルにもブラインドタッチを可能にするホームボタンの突起があればよいのにと感じた。今なら、最近流行のHaptic(触覚)機能で何とかならないものだろうか。
 iPhone同士のメッセージングサービスなど便利な機能もあったが、操作の基本となるタッチパネルをスムーズに使えず非常にフラストレーションがたまった。半年は頑張ってみようと決めたものの結局3カ月でギブアップ。4カ月目には次の製品を探していた。2014年のことである。
 
メーン基板(PCB#1)のディスプレー側その1
メーン基板はUの字形。スマホの下部にあたる左側に通信関連部品が集中する。村田製作所の通信関連部品を多く使用する
メーン基板(PCB#1)のディスプレー側その2
右上にはモジュール化されていない無線LAN/Bluetoothブロックがある。この部分をモジュール化したスマホでは内部を見ることができないが、部品構成は本機と似ていると思われる
そんな中、米国のオバマ大統領がBlackBerry社のスマートフォン愛用者であることをニュースで知った。当時は米国家安全保障局(NSA)の技術部長がBlackBerry社のスマホに強力な暗号機能を組み込んだ大統領専用モデルを開発したという記事がCNNに出るなど話題になっていた(CNNの記事)。日本でも銀行や証券会社でBlackBerry社のスマホが広く使われており、身近で利用している人を目にする機会が多かった。
 2014年当時、日本国内ではNTTドコモがBlackBerry社の製品を扱っていたが、専用のネットワークサービスに加入しなければならないなどの要件があった。だが、海外では普通のスマホと同じく電話回線とデータ通信契約のみで使えるBlackBerry製の端末が複数存在することを知り、当時最新のBlackBerry PassportのSIMフリー端末を海外から購入することにした。価格は約600米ドル。iPhoneからBlackBerry Passportへの引っ越し方法を解説したサイトは英文しかなく、しかもかなり難解だったが何とか1日がかりでデータを移行した。
 
メーン基板(PCB#1)のバッテリー側その1
バッテリー側の通信ブロックには太陽誘電とTDKと村田製作所の部品を多く採用する
メーン基板(PCB#1)のバッテリー側その2
BlackBerry Passportは2014年9月1日に発売された。その名の通り、パスポート(旅券)と同じ、胸ポケットに収まるギリギリのサイズだ。最大の特徴は縦横1440ドットの正方形のタッチパネル付き液晶ディスプレー。カメラは光学手振れ補正機構付きで、画素数は13Mピクセル。撮影した画像はディスプレーと同じ正方形で表示される(長方形表示も可能)。
 プロセッサーは当時最新鋭の米Qualcomm社のMSM8994、DRAMも2014年当時の最大級となる3Gバイトだ。バッテリーの容量は現在でも大容量と言える3400mAh、1日使っても半分程度は残量がある。モーションセンサーや近距離無線通信のNFCも備える。写真などを保存するフラッシュメモリーは32Gバイトとやや少ないが、Micro SDカードが最大256Gバイトまでサポートしており、こちらを使えば問題ない。
 ディスプレーに加え、物理キーボードにタッチパッドが埋め込まれているのもBlackBerry Passportの特徴だ。スマホの文字消去はバックスペースキーで1文字づつ消すことが多いが、Passportは物理キーボード上で指を左に滑らせるとザザーッと複数の文字が消える。これは非常に便利だ。右に指を滑らせると隣のスクリーンに移動できる。筆者は余り意識しないで使っているが、ディスプレーは思ったより汚れない。
 
ディスプレーの仕様(左)と拡大(右)
ディスプレー部の総厚(図中のD)は2.37mm。ジャパンディスプレイ製
日本の携帯電話事業者が自社ブランドで販売するスマホは、その事業者のネットワークに最適化されている。その代わり、その事業者が発行したSIMカードでしか稼働しない。
 一方、SIMカードを自由に差し替えて、世界中で利用できるタイプのスマホがある。SIMフリーあるいはSIMロックフリー(英語ではUnlocked)と呼ばれるもので、ある国に行ったときはその国の携帯電話事業者のSIMカードを差し込めば使えるようになる。
 ただし、日本国内の携帯電話のすべての周波数への対応を保証していない。SIMカードを発行した携帯電話事業者のLTEの周波数に対応していない端末の場合、LTEの電波をつかまえられず、3G回線に接続されることになる。緊急地震速報など日本特有の機能にも対応していない。逆に海外では、その地域の事業者が提供する電話転送や留守番電話のモード切り替えを端末画面で設定することができない。
 しかし通話できない事態はまずないので、電話としての使用に心配は不要だ。
 
背面のメーンカメラ
BlackBerry社は光学式手振れ補正機能を世界で最も早く導入したスマホメーカーの1つである
 スマホ用のアプリケーションは、もともとパソコンのWebサイトで利用できるものが多い。BlackBerry社のスマホに対応したアプリが、iOSやAndroid向けアプリと比較して絶望的に少ないことは事実だが、鉄道の乗り換えサイトや航空会社ホームページなどよく使うWebサイトをホーム画面に登録しておけば、ホーム画面にアプリアイコンのように表示される。これをタップすれば、そのWebページをすぐに開いて利用できる。
 同じ機能を提供するWebサイトが存在しないアプリでも心配無用だ。BlackBerryユーザー有志(素晴らしい!)が、他のスマホOS用のアプリをBlackBerry社のOSでも使えるように変換する無料サービスを提供している。有志による無料サービスなのでアプリによっては変換サービスが突然終了することもあるが、筆者はこれで十分使えると感じている。
 
バッテリー
TDKのグループ会社である香港Amperex Technology社製。容量は3400mAh、2014年当時はもちろん現在の水準でも大容量だ

BlackBerry Passportを使ってしばらく経ったころ、端末が熱くなりバッテリーの減り方が異常に速いと感じたことがあった。そこで、データのバックアップを取って工場出荷状態に戻したところ、なぜか状況は改善した。お使いのスマホが同じ状態を呈している場合、買い替えを検討する前に、一度ハードリセットをお勧めしたい。この時、バックアップデータはクラウドではなく、パソコンに取っておくと素早く復元できる。
 スマホは現代生活で必須アイテムの1つと言えるだろう。それだけに賢い付き合い方が重要になる。ローテクな筆者はスマホを覗(のぞ)く時間が少ないが、その分、上を向いて暮らしているおかげでいいことがたくさんあるように思う。秋晴れや美しい夕暮れに感動する、高層ビルからの夜景に見とれる、友人と会話を楽しむ、紙のページをめくりながら読書を楽しむ…。
 なお、本連載は今回で無事100回目を迎えることができた。これまでの読者のご愛読と励みとなるコメントに感謝するとともに、改めて御礼申し上げたい。
 
BlackBerry Passportのブロックダイアグラム(一部推定を含む)
[画像のクリックで拡大表示]

BlackBerry Passportのスペック

Source:日経テクノロジー